2009年07月08日

FIGHTER(ファイター)


今回ご紹介する本は、
一応、新選組の出てくる小説です。


ですが、もしあなたが純粋な新選組好きで、
自分の持つ新選組のイメージを
壊したくないと思うのなら、
読まないほうがいいかもしれません。


反対にルンちゃんのように
「新選組なら何でもOK!
  どんな話でも一通り読んでみたい!」

と思うなら、こちらの本もお試し下さいね。


FIGHTER(ファイター)
吉田 直(すなお)著/スニーカー文庫



第2回スニーカー大賞を受賞された吉田直氏の
2作目の作品で、平成10年に刊行された本です。
当時、新人とは思えないテンポいいお話で、
一気に読み終えてしまいました。


主人公はミリアムという少女です。
でも複数主人公といってもいいかもしれません。
ただし、ここでは新選組メインで
お話させて頂きますね。


そのストーリーですけど、ちょっと異色の物語です。
ジャンルは時代小説というより、
SF小説といったほうがいいでしょう。


時代は幕末から明治のお話です。
幕末に新選組が登場するのは、
あたりまえの話ですけど、
この物語では、
明治時代にも新選組が登場するのです。


新選組が明治に登場?
もうこの時点で異色ですよね。
新選組の主だったメンバーは、明治時代にはいません。
すでに彼らは土の中です。それならどうして?


じつはこの小説では、土の中にいるはずの
死人(しびと)たちが登場するのです。


つまり、沖田総司も土方歳三も
生きていないけど、死ぬことも出来ない
〈死の騎士〉
として登場しているのですよ。


死の直前(あるいは直後)
沖田総司土方歳三の前に、
ある女性が現れます。その女性は
この地球を何千年も見続け、
ある時は地球の歴史に
関与してきた者です。


彼女が言いました。
「もし死にたくないのなら、私と契約しなさい。
 そのかわり、あなたの魂をもらいます…… 」



総司も歳三も、己の目的を遂げるために、
彼女と契約してしまいます。
そして〈死の騎士〉としてよみがえるのです。


同様にして集められた新選組隊士たち。
彼らは自我を失くし、その女性に操られるまま、
暗殺・殺戮を繰り返します。
(登場隊士は読んだとき確かめてネ^^)



と、こんな物語の展開なので、馴染めない人には
違和感がありすぎるストーリーでしょ?


でも、自我に目覚めないはずの〈死の騎士〉が、
意志の強い総司と歳三なので、
次第に目覚めていくのです。
その辺はチョッとうれしく、
面白いところでもありますね。


でも、生前の記憶を呼び覚ますことで、
総司と歳三は対決することになるのです。
その戦いが、すさまじいです。


本のタイトルが『FIGHTER(戦士)』
というくらいですから半端じゃありません。
死人同士の戦いなので、
普通では考えられない戦いっぷりなのです。


それからもうひとつ、うれしいのは、
斉藤一
が生身の人間として登場
している
ところですよ。


彼は明治時代を生きた男ですからね。
剣が強い斎藤は、死人の土方とも戦います。
その辺りは面白いですよ。


ただ、播磨なまり(兵庫なまり?)でしゃべるので、
斉藤というより山崎蒸にも感じられる
人物になっています。


もっとカッコいい人物に
描いて欲しかったと思うのは、
私だけじゃないかもしれませんね。



結局〈死の騎士〉は
戦いの駒でしかない役割なので、
彼らの末路はいたって悲しいです。
総司の最期には、
せつなさすら感じてしまいます。


そんなわけで、
この手の新選組物語に慣れていないと、
読み終えたときダメージがあるかもしれません。
実は昔の私は、そんな
ダメージを少なからず受けたのですよね。
だから今まで一度も読み返さなかったのだと思います^^;


でも、今は平気。
残酷でひどい人物に描かれた土方さんでも、(←おいおい^^;)
「これは物語」と割り切って
受け止められます。


そんな風に割り切って読めるなら、
これはこれで面白い作品ですので、
どうぞお試し下さいね。


FIGHTER(ファイター)
吉田 直(すなお)著/スニーカー文庫

表紙はなかなか、カッコいいんだけどな〜^^;


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posted by ルンちゃん at 10:41| Comment(0) | 新選組の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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