2015年01月06日

梅屋敷と臥竜梅


『新板大江戸名物双六』の4コマ目は
亀戸 臥竜梅(がりゅうばい)です。


歌川広重の版画「名所江戸百景」にある
「亀戸 梅屋舗(屋敷)」というのをご存知でしょうか?
ゴッホが日本の版画を模写して描いたという
「日本趣味 梅の花(1887年)」があるのですが、
その模写した絵が、この広重の「亀戸 梅屋敷」です。


「梅屋敷」とは江戸時代の頃、
本所埋堀(墨田区)の商人だった伊勢屋彦右衛門が、
別荘にしていた「清香庵(せいきょうあん)」のことです。


別荘になる前からここには、
梅の木があったそうで、その中に、
まるで竜が地に臥せているような
伸び方をしている梅の木があったそうです。


枝を地上から地中へ、
地中から地上へと這わせている様子を、
評判を聞きつけてやってきた水戸光圀公がご覧になり、
「臥竜梅」の名前をこの梅に授けたとか。


あるじはこの地に沢山の梅の木を植え、
人々に場所を開放したので、
大勢の人が訪れるようになり、いつしか
「梅屋敷」と呼ばれるようになったそうです。


梅の咲く頃になると、
江戸中の人々が梅の花をめでるために
船に乗って訪れたそうですよ。先の歌川広重も、
ここで複数の版画を描いたそうです。


嘉永5(1852)年頃も
梅屋敷(=臥竜梅)は人気だったようで、
おかげで『新板大江戸名物双六』の
仲間入りとなったのでした


「梅屋敷」は明治以降も人気の場所だったようです。
でも明治43(1910)年に大雨があって、
隅田川沿岸が洪水に見舞われたときに、
この梅屋敷も水に浸かり、それが原因で
だんだんと庭園の梅の木が枯れていったそうです。


その後、諸事情も重なり、とうとう
梅屋敷は廃園となってしまったのでした。


そんな梅屋敷跡に足を運んでみましたよ。
「梅屋敷」があったのは、
亀戸七福神の場所の1つである「普門院」と、
隣の「光明寺」の敷地の隣接地、現住所で言えば
亀戸3丁目40・50・51〜53番地辺りだそうです。

梅屋敷跡 周辺
梅屋敷跡 周辺 posted by (C)ルンちゃん


現地を訪れてみても、今は普通の住宅地なので、
梅の並木すらありません。でも歩いてみるとその場所は、
かなりの広さだったことが伺えます。


周辺を歩いて、「何か名残りはないかな?」
などと探してみたら、こちらがありました。

梅屋敷伏見稲荷
梅屋敷伏見稲荷 posted by (C)ルンちゃん


「梅屋敷稲荷神社」
このお稲荷様は梅屋敷内にあったものらしいです。


梅屋敷稲荷 全景
梅屋敷稲荷 全景 posted by (C)ルンちゃん

他には、3丁目51番地の10に
昭和33年に建てたという
「臥竜梅跡」の碑がありました。
でも、車道に向かって建てられているんですよね〜^^;

臥竜梅の跡碑
臥竜梅の跡碑 posted by (C)ルンちゃん

ですから看板がなければわかり難いです。
碑に刻まれている説明文を読むのには
適しているのかもしれませんが、
できるなら歩道に向けて立てて欲しいですね。

梅屋敷の碑と看板
梅屋敷の碑と看板 posted by (C)ルンちゃん

梅屋敷跡 看板
梅屋敷跡 看板 posted by (C)ルンちゃん

「梅屋敷」を偲ぶものは、この二つくらいです。
でも最近、別の場所に「梅屋敷」なるものが、
出現したんですよね。


JR亀戸駅から、明治通りを北上し、
蔵前橋通りに出る交差点の角。
そこにおもてなしの「梅屋敷」がありますよ。
この地を訪れる観光客や、
この町に集う人々のための観光スポットです。


建物内では、観光案内所や
名産品の販売、江戸切子ギャラリーや
イベントなども開催されるようです。
お土産の中には、
私が欲しいと思っていたものもあったので、
立ち寄れてよかったです

新 亀戸梅屋敷
新 亀戸梅屋敷 posted by (C)ルンちゃん


「梅屋敷」は別の形で、今も
亀戸の人々や訪れる人と一緒に
息づいているようです。

※『新板大江戸名物双六』の絵は
  国立国会図書館デジタルコレクションで見られます。
  http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1310566


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posted by ルンちゃん at 00:22| Comment(0) | ・新板大江戸名物双六 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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