2016年07月26日

知りたいことがいろいろと


先日読んだ本は、
とても参考になりましたが、反面
知りたいことが沢山でてきて、
これから大変そうです。


私が読んだのは、
2016年1月に出版された本ですよ。


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新選組と刀 [ 伊東成郎 ]/河出書房新社


こちらの本はタイトルの通り、
新選組の刀にまつわるお話なんです。
お話は大きく分けると
次の四つの項目に分かれています。


第一章 近藤・土方の刀
第二章 幹部隊士と刀剣
第三章 剣さまざま
第四章 撃剣その後


「第一章 近藤・土方の刀」は、
近藤勇と土方歳三の刀についてのお話です。


近藤勇といえば、やはり虎徹の話ですよね。
あまりに有名な近藤の虎徹ですが、
彼の所有していた虎徹は、生家にはありません。
いったいどこに行ってしまったのでしょう?


そんな近藤の虎徹についてが
こちらの本に書かれていますよ。
この本では、江戸品川で手放したらしい
虎徹についての話などが載っています。


土方歳三の刀については、
現在、1振りは生家にありますよね。


でも、あのように
本人が手にした刀があるのは、
新選組では土方歳三くらいだそうです。
そういわれてみれば、
他の人の刀のゆくえは知らないですよね。


「第二章 幹部隊士と刀剣」は
沖田総司の菊一文字のことや、
山南敬助の赤心沖光のこと。
斎藤一の刀のことや、
原田左之助の鞘のことなどの
新選組の幹部の刀について書かれています。


「第三章 剣さまざま」では、タイトルの通り、
剣についての様々なことが書かれています。


例えば、文久三年初夏に
黒谷金戒光明寺で開かれた上覧稽古の様子や、
池田屋出動隊士の佩刀のことについて。また、
新選組のご用達研師についてなども書かれます。


ここで私が興味を持ったのは、
「人斬りの心得」という項目です。


といっても、その項目自体に
興味を持ったわけではありません。
そこに私が今、興味を持っている
「大菩薩峠」の小説を描いた
中里介山のことが書かれていたからでした。


「大菩薩峠」を描くにあたっての
取材ノートというのがあったらしいのです。
確かに物語を読んでいると、
気になる部分が幾つか出てきたのですが、
取材ノートの存在に「なるほど」と
思い当たる部分がありましたね。


「第四章 撃剣その後」は、
新選組に斬られた人々のことや、
新選組内の撃剣師範たちのことなどが
書かれています。


鍔についての新選組のこだわりや、
斎藤一の妻である時尾さんの情報など、
伊東成郎氏の発見は毎度のことながら、
よくぞいろいろと探し出して下さいました
という感じです。


ここで紹介されているお話は、
本文にもあるように、そのすべてが
事実というわけではありません。
確証のある部分と、ない部分の
両方が載せられています。


これからの研究の余地はいろいろあるようですが、
過去にこのような話があったということが、
面白い部分でもありますね。


私自身もこの本を読んで、
中里介山のことをもっと調べようと思ったように、
この本を読むことで、自分の興味が
膨らんでいくことと思います。


どうぞ機会があったら、あなたも
この「新選組と刀」を読んでみて下さいね

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新選組と刀 [ 伊東成郎 ]/河出書房新社


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posted by ルンちゃん at 00:07| Comment(0) | 新選組の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月08日

魁先生の本


このところ、
新選組本の話も続いていますけど、
今回も新選組本のことなんですよ。
よかったら見てって下さいね〜


新選組の幹部で「謎の男」といえば、
以前は「齋藤一」といわれていました。


でも近年、齋藤一さんの足跡は
少しずつわかってきているようなんです。
明治時代まで存命されていましたし、
ご子孫もいらっしゃいますからね。


それより、もっと謎に包まれているのは
やはり藤堂平助ですよね。彼については
あまり詳しいことはわかっていません。


ご落胤とか、魁先生とか言われていますが、
「じゃあ、どんな人だったの?」といわれると、
首をかしげるばかりです。


そんな謎の多い藤堂平助さんなので、
彼だけを扱った書籍というのは、
今まで見たことがありませんでした。


ところが、
探してみればあるものですね。
この本は、平助のことで丸々一冊
書きあげているのですよ


落胤と呼ばれた男
藤堂平助とは何者か [ 緋鳳 ](びほう)著


2014年4月に出版された本ですよ。
自費出版されたようですが、
別に冊子で見かけたこともあるので、
最初に登場したのは、
これより前かもしれません。


いろいろな文献にある
藤堂平助についての記述を集め、
彼の謎の部分、例えば
出身地や両親のことや成長過程などを、
著者の考察も交えて
書かれているのが特徴です。


第一部
第一章 謎に包まれたその履歴
第二章 藤堂平助は落胤か
第三章 藤堂平助と藤堂家
第四章 落胤の証明 その壱
第五章 落胤の証明 その弐 永倉の剣歴
第六章 落胤の証明 その参

第二部
第七章 藤堂平助の剣師とは誰か
第八章 藤堂平助の剣の実力
第九章 藤堂平助の風貌
第十章 入洛後の藤堂平助
第十一章 池田屋戦の真相
   


目次を見ればわかると思いますが、
第一部が「ご落胤」という話の真実について
書かれています。これが
本の三分の一を占めていますよ。


あとの三分の二には、
師匠は誰かとか、容姿や性格とか、
伊東甲子太郎との関係についてとかが
書かれています。


文の中には、知らなかった彼の様子が
垣間見られる部分もあって、
平助ファンには楽しめる本のようです。


ここで引用している記述は、
当時の文献(=史料)を、
そのまま使用しているわけではありません。


新選組の作家や研究家たちが、
活字化して世に出している本からの
引用が目立ちます。もちろん、
そうしたものを再び考察するのも
一つの研究方法です。


ただ、引用した本の中には、
現在では創作されたものではないか
ともいわれ、そのまま鵜呑みに
できないものもあります。


著者が自らの視点で、
疑問視する箇所には、なるほどと
思う部分もあるのですが、反面
肯定する部分は全くの無防備で、
疑いなく論じているのが
多少気になる部分でもありました。


とはいっても、これだけ
藤堂平助について書かれている本は
巷にはなかったので、
とても参考になりました


この本で、平助の謎が
すべて解けたわけじゃありません。
「謎がわかってすっきりした!」
という気持にはなれないかもしれません。


でも著者の言う通り、この本を礎に、
これからの平助研究が発展していけばいいな、
という思いは一緒です。


どうぞ、平助が大好き、または
この本に興味を持ったなら、
平助研究の糧に読んでみて下さいネ


藤堂平助とは何者か [ 緋鳳 ]

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posted by ルンちゃん at 00:30| Comment(2) | 新選組の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月17日

9人の新選組ワールド


「新選組藤堂平助」や「歳三 往きてまた」の
著者である秋山香乃氏が、懇親会の席上で、
「みんなで新選組隊士を一人ずつ題材にして、
小説を書きませんか」

と言ったことから生まれた本があるんです。
それが、こちらなんですよ


新選組出陣
歴史時代作家クラブ編/廣済堂出版


歴史時代作家クラブは、2011年に
歴史・時代小説を執筆する作家さん達が、
歴史・時代小説の隆盛と育成のために
作った会だそうです。


そして、それぞれに特徴ある歴史作家9名が、
自分の描いてみたいと思う新選組隊士を選び、
書き上げたのが、この本ですよ。


担当作家と選んだ隊士は、こんな感じです。
花は桜木 〜山南敬助〜           /天堂晋助
終わりの始まり 〜河合耆三郎〜      /響 由布子
京の茶漬 〜山崎 蒸〜           /飯島一次
誠の桜 〜市村鉄之助〜           /嵯峨野 晶
龍虎邂逅(りゅうこかいこう) 〜近藤勇〜 /岳 真也
最後に明かされた謎 〜土方歳三〜    /塚本青史
時読みの女(ひと) 〜永倉新八〜     /鈴木英治
天弧の剣 〜沖田総司〜          /大久保智弘
誠の旗の下で 〜藤堂平助〜       /秋山香乃


いろいろな方がいらっしゃいますよね〜。
すべての方を存じ上げてはいませんが、
岳真也氏は総司忌の講演会で
講師をされていましたよね。
その講演会に同行されていたのが、
大久保智弘氏でした。


それから、秋山香乃氏は
こちらのブログでも何度もご紹介している
藤堂平助が好きな作家さんですね
(過去には歳三忌講演会の講師もされました)


ひとつひとつの物語が、
違う筆者によって書かれているので、
解釈の仕方や取り上げる切り口が異なっていて、
いろいろな新選組世界を味わうことができます。


花は桜木は、山南敬助を題材にしたお話です。
伊東甲子太郎の歌に、山南さんのことを
「山桜」と詠んだものがありますよね。
その山南さんのイメージそのままの、
彼の生き様を描いています。


とはいっても、
物語の中の山南さんは、桜のことを
あまり良く思ってないようなんですけどね^^;
新選組を去って、ある女性と
街道を歩く場面が目に浮かびます。


終わりの始まりは、
河合耆三郎を題材にしたお話です。
でも、あの有名なエピソードは
ここには出てきませんよ。


イメージの耆三郎さんは、
どこか気弱な感じを受けますよね。


でもここでは使命感に燃えて、
屯所内で奮闘していますよ。
土方歳三の知らないところで、
歳三の窮地を救ってもいる
すごい人物でもあるんですけどね


じつはこの耆三郎さん、
子供の頃から霊の類を見るそうな。
それを周りの人に話しても信じてもらえず、
変人扱いされているのです。


そんな彼が新選組に入隊することを
誰より喜んだのは彼の父親なんです。
「ようやくこれで、まっとうな人間になる」
と、ほっとしていたようなんですが…^^;


そんな耆三郎の前に、大変な人物が現れます。
その出来事は彼と、もう一人の登場人物の運命を
暗示するようでもあります。


彼らの史実の運命を知っている、私たちには、
よけい不気味に感じられるのです。


京の茶漬は山崎蒸を題材にした物語です。
タイトルが「京の茶漬」なので、
「ぶぶづけ、どうどすか?」という
「はよ、帰れ」のお話かと思いきや、
そうでもなさそうです


ここでは若い隊士と、
やけに饒舌な山崎蒸との会話が
大半を閉めています。


それぞれに「なるほど〜」
と思える話をしているのですが、
最後になって「あっ!」と
驚かされる展開になっているのが
想定外で面白いです。


誠の桜は、市村鉄之助目線で見た新選組です。
「15歳の少年」「土方の小姓」 
そんな少年の見た新選組ですので、
大人のドロドロした部分は知る由もありません。


ただ純粋に、新選組の中で生き、
病身の沖田総司を介抱し、
自分の思うままに土方に付き従っていく。
そんな真っ直ぐに生きる鉄之助の姿に、
心打たれます。


龍虎邂逅(りゅうこかいこう)』は、
ありえそうでありえない(かな?)、
近藤勇とある人が対談するお話ですよ。


タイトルを見れば、
なんとなくわかるかもしれませんが、
2人の共通する知人宅で、
夢のコラボが実現しました。
もちろん小説の中で、ですけどね。


最後に明かされた謎
土方の生き様に焦点を当てつつ、
今でも謎とされているある事件の真相について
語られています。


見方によれば『龍虎邂逅』の続編にもみえる
作品ですよ。前半は回想部分が多いです。


時読みの女(ひと)』は永倉新八のお話です。
彼の江戸の頃の話なのですが、
新八が生き生きと描かれていて楽しいです。


全国を武者修行に出ていた際に
遭遇した事件をきっかけに、
新八は刺客に命を狙われることになります。


その刺客探しと、坪内主馬の
心形刀流道場師範代の話とを絡ませて、
物語が展開していきます。


ここでは、親友でもある市川宇八郎や、
共に剣に生きる元服前の沖田宗次郎(=総司)との
絡みの場面に、友情や純粋な思いが感じられて、
より一層物語にさわやかさを与えてくれます。


天弧の剣は小島鹿之助の息子である
増吉の見聞きした沖田総司が描かれます。


幼年期の増吉はある日、
小島家の母屋の大屋根の上に
夕映えに黒く映る人影を見ます。
その影はどこか哀しく…


時が経ち、京都での沖田総司の話を聞くたび、
増吉はあの夕映えの記憶を思い出すのでした。


誠の旗の下で
秋山香乃氏の好きな藤堂平助のお話なので、
安心して読めますね。


伊東甲子太郎らが新選組から分離する話ですが、
藤堂平助と、永倉新八・土方歳三らは、それぞれに
彼らの結末を感じながらも、分かれていきます。


純粋に初心を貫こうとする平助は、
新八らの友垣(=友)としての思いや、
山南啓介の最期に至る思いを
感じることになります。


この物語には、「誰が悪者」というものはなく、
それぞれに信念を貫いた結果としての
出来事があるだけです。


藤堂平助の事件は、
史実だけ追えば心寂しいものがあります。
でもこの小説では、分離してからも
試衛館の仲間達との熱き友情が感じられ、
どこか心温まる部分もありました。


こんな風に9作品、短編小説ながらも
読み応えのある作品になっています。
しかもその後に、座談会も載っていますよ。


【特別企画】
「新選組誕生と清河八郎」展を観に行く
      座談会ー羽鳥 亮・秋山香乃 他 


平成25年秋に
日野市新選組のふるさと歴史館で行われた
特別展「新選組誕生と清河八郎」の見学の際に
鳥羽亮・秋山香乃・鈴木英治・齋藤わか奈氏らが
お話された内容が載っています


この部分にも新たな発見が書かれていて
とても参考になりますので、
「新選組出陣」を見つけた時には、
手にとって読んでみて下さいね。

新選組出陣 [ 天...

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価格:2,052円(税込、送料込)

 
新選組出陣 [ 歴史時代...

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単行本・文庫本 
どちらも出ています


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