2009年02月16日

幕末天然理心流の再現


昨日(2月15日)、
日野市立新選組のふるさと歴史館前で行った
天然理心流の演武
を見学してきました。


天然理心流演武といえば、先月のこと。
府中の大国魂神社で、
奉納演武がある情報を得たにもかかわらず、
私用があって見学することができずに、
とても悔しい思いをしたのです。


いつかは絶対、演武を見るぞと
心に決めていたルンちゃんですが、
よもや、こんなに早く
そのチャンスが巡ってこようとは
想像もしていませんでしたね。


見学できて、とってもうれしいです^^


とはいうものの、天然理心流の演武は
じつはもう何回も見学しています。
それこそ数え切れないくらい…


じゃあなぜ、そんなにも
今回の演武にこだわっていたかというと、
先日の府中の大国魂神社で、
幕末当時の天然理心流の型を再現したから

なんですよ。


今まで、演武で披露していた型は、
近藤勇亡き後、天然理心流宗家5代目を継いだ
おいの近藤勇五郎先生から、
直接指導を受けていた8代目加藤伊助先生
直伝の型なんです。


それとは別に、土方歳三の義兄で
日野の名主でもあった佐藤彦五郎
周助から勇へと継承された形と技について
覚書を残しているそうで、
それを読み解き研究し、型として再現したのが、
先日の大国魂神社の奉納演武なんですよ。


その大国魂神社で披露した型を
もしかしたら、今回見学できるかも…
そう思って、
期待を胸に会場に向かったのでした。


さて、思いっきりはしょって
実演の部分だけお話しますと…


最初はいつも通りの
太い木刀を使った「型」
の披露です。
打つ刀を受けずにそのまま攻撃態勢で打ち込む、
おなじみ天然理心流の典型的な型ですね。

こんな感じで打ち込みます

太い木刀使用
太い木刀使用 posted by (C)ルンちゃん


太い木刀を使っての演武は、
3つの型を披露しました。
この木刀は重いから何度も振れませんよね^^;
次は居合刀を使用し、
相手の出方を見ての対応の型です。


例えば座って対峙した相手が
自分の刀を取ろうとしたときの反撃方法とか、
歩いていたとき、すれ違いざまに
抜き打ちで刃を向けられたときの反撃方法とか。


それぞれに、受けるパターンがあって
その基本を身につけることによって、
実戦では臨機応変にふるまえるわけですね。


演武を行った
「撥雲会」の塾頭さんは女性の方で、
いつもこの型のとき演武をなさいますが、
いつ拝見しても凛となさっていて、
とてもカッコいいですよ。


そして最後に幕末時の型の披露です。
この型では、あの太い木刀は使用しません。

幕末時の型を再現
幕末時の型を再現 posted by (C)ルンちゃん


大まかな部分はいつもの型と変わりませんが、
微妙に違います。あえていうなら、
いつもの太刀筋に小技が入る
とでもいいましょうか。


今まで見学した型と違うので、
見たとき新鮮に感じましたね〜。


演武の後、
天然理心流宗家9代目の宮川先生
直接お話を伺ったところ、天然理心流に限らず、
昔の型を研究し再現しようという動きは
他の流派でもあるそうです。


でも文献を読んで再現するには、
苦労もあるようです。
例えば「足を前に出す」と書かれていても、
1歩か半歩かとか、まっすぐか斜めかとかいう具合で、
画像があればすぐわかることでも、
文献だと不十分なところも多いのです。


それでも、ある程度の経験者が
文献を読みながら体を動かすと
自然と体の動かし具合が
わかることもあるそうですよ。
(さすが〜^^)



再現と言っても、
それらがすべて完璧なものとはいいません。
それでも、できる限り忠実に行えるよう
これからも研究し続けていくそうです。


これからまた、新たな型が
加わっていくのかもしれませんね。
どんな風に変化していくのか、
また演武が行われた時に見学したいです。

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posted by ルンちゃん at 12:21| Comment(5) | 天然理心流のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月16日

天然理心流のこと


昔話なんですが…


私が中学生だった頃のある日、偶然見たテレビの中で
新選組のことを取り上げていました。
それは現在の新選組を扱ったもので、
隊士達のご子孫の話だったり、
新選組を好きな人の話だったり…


そんな中で、天然理心流の稽古の様子も映っていました。


天然理心流
という流儀が現在も存在していることに 
まず驚きましたが、
その道場が東京の三鷹市にあることに 
二度びっくりしたのです。


学校に行き、
友人にその番組のことを話しました。
なぜ彼女にその話をしたのかも、
今にして思えば不思議なことです。


「(近藤勇の)天然理心流の道場が、三鷹にあるんだって。
 どこにあるのかな? 剣道やりたいけど 
 どうせやるなら、天然理心流の道場に行きたいな」



すると彼女、
「ああ、あの番組私も見たよ。うちの道場だから紹介するよ」



その言葉に三度目のびっくりです!!


偶然にも彼女の通っていた剣道場が、
テレビに出ていた道場でした。
彼女は小学生の頃からそこへ通っていたのです。


当時三鷹市に住んでいた私は、
彼女の誘いに二つ返事で答え、すぐに見学。
そしてあっという間に入門してしまいましたわーい(嬉しい顔)


当時の師範は8代目の加藤伊助先生です。


天然理心流は、流祖の近藤内蔵介、
2代目三助、3代目周助(勇の養父)、
そして4代目の近藤勇と続き、勇の死後は
実家の宮川家から養子の勇五郎を取り5代目とし、
ついで6・7代と引き継がれ、
8代目の加藤先生に至っていました。


加藤先生は勇五郎先生の弟子だと、
のちに人から聞いたことがあります。


加藤先生は私達子供にも、
よく稽古をつけて下さいました。
あたりまえのことですが、
私が何度打ち込んでもまったく動じることはなく、
その姿が近藤勇とだぶり、私にとっては
加藤先生自身が近藤勇のように感じたものです。


他の先生方もよく稽古をつけて下さいましたが、
沖田総司先生のような
手加減なしの先生はいませんでしたね。


その後、私は家を引越すまでその道場に通っていましたが、
まだ子供だったし技量が未熟だった為、
天然理心流の型稽古をするまでには至りませんでした。
続けていればよかったなと、今は残念に思っています。
でも、加藤先生の思い出は今でも大切な思い出ですわーい(嬉しい顔)


現在天然理心流宗家は9代目宮川清蔵先生
(勇の実兄のご子孫)が継がれています。
また加藤先生のお弟子さんで私も指導を受けていた
平井泰輔先生ご兄弟も、ご自分の地元で指導をされています。


今年(H19)2月3日、3月11日に
再び日野市で天然理心流の演武を行う予定がありますので、
見たことのない方は史跡めぐりかたがた足を運ばれては如何でしょうか。

※おでかけの際は、新選組のふるさと歴史館HP等でご確認下さい

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