展覧会に行ってきました。
それがこちら。
『最後の浮世絵師 月岡芳年』
2022年4月8日(金)〜
2022年6月5日(日)
会場:八王子市夢美術館
月岡芳年。
新選組ファンならご存知ですよね。
あの有名な、甲府の戦(甲陽鎮撫隊)
を描いた近藤勇をモデルにした
「柏尾坂の戦い」
あの錦絵を描いた御仁です。
幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師で、
12歳の時に歌川国芳に入門し、15歳で
画壇にデビューしました。
ちょうど今年2022年が
月岡芳年の没後130年に
あたるそうです。
その月岡芳年の作品の中から
150点が今回の展示です。
いろいろありそうで、見る前から
ワクワクしていましたよ。
彼の名前が知られているのは、
若い頃に描いた「英名二十八衆句」などの
残酷な絵のせいかもしれません。
でも私が好きなのは、彼の描く武者絵。
いろいろな時代の武者を描いています。
また前述の「柏尾坂の戦い」以外にも
幕末の頃を題材にしたものもあります。
それが大好きなんですけどね。
というわけで、今回の作品を
チョッと紹介します。
第1章 芳年の壮 芳年の武者絵
第2章 芳年の想 芳年の歴史画
第3章 続物の妙
第4章 芳年の妖と艶
第5章 報道
第6章 月百姿
と、こんな風になっていました。
第1章 「芳年の壮 芳年の武者絵」は
その名の通り、武者絵です。
八幡太朗義家や日本武尊など、
凛々しい武者たちが登場します。
第2章 「芳年の想 芳年の歴史画」
第3章 「続物の妙」では、
平清盛を描いたものがいくつかあって、
印象深かったです。清盛が庭を見ると
しゃれこうべがいっぱいあるの。
最初見た時はどれがしゃれこうべか
わからないけれど、
じっと見ていると景色の中の
岩とかが段々骸骨にみえてくる。
これはスゴイですよ。
他にも怪談に登場する
牡丹灯篭とか番町皿屋敷などの
チョッと怖い類のものが多数ありました。
第4章 「芳年の妖と艶」は
私が気に入った作品の数々が
ありました。
中でも「東京自慢十二ヶ月」は
現在でも存在する「亀戸の藤」などの
江戸の名物と、そこに登場する
美女達がものすごく美しくて妖艶で、
ずっと見ていても飽きません。
とにかく沢山の美女が
登場しています。
第5章 「報道」はその名の通り
郵便報知新聞などで使用された
大判錦絵の数々です。
いろいろな事件が錦絵によって
報道されています。
第6章 「月百姿」の中では
最初の頃に刷られた版画と
最後の方で刷られた版画を
見比べることができました。
同じ構図でも
色によって雰囲気が変わります。
「私はどちらが好きかな?」なんて
見比べて楽しめましたよ。
月岡芳年の生きていた頃は、
江戸時代に流行した作風と、
明治時代の新しい西洋の作風とが、
同時に見られた時代です。
芳年はそれらをうまく取り入れ、
独自に融合させて、また違った
新たな作風を生み出していて、
どれも見ていて飽きません。
何よりも色彩が豊かで、そこに
凝った技巧なども組み合わせて
いたりもして、凄く複雑なんですよね。
白い部分もただ白いだけじゃなくて、
繊細な模様が描かれているのです。
かと思えば単純なものもあるし。
ああいうところは、直接
現物を見ないとわからないものです。
そういう意味でも今回
見学出来てよかったです。
あっ、そうそう。
「柏尾坂の戦い」があったら
いいなと思っていましたが、
それはありませんでした。
それだけが残念だったかな。
でも知らなかった作品が
沢山見られたので、充分満足です。
月岡芳年に興味のある方で、
行こうかどうしようか迷っている方は、
迷わず是非、行ってみて下さいね。
多種多様な月岡芳年の作品に出会える、
またとないチャンスですよ。
⇒ 八王子市夢美術館
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