2022年04月21日

月岡芳年に出会う

八王子市の夢美術館で開催中の
展覧会に行ってきました。
それがこちら。


『最後の浮世絵師 月岡芳年』

2022年4月8日(金)〜
   2022年6月5日(日)

会場:八王子市夢美術館



月岡芳年。
新選組ファンならご存知ですよね。
あの有名な、甲府の戦(甲陽鎮撫隊)
を描いた近藤勇をモデルにした
「柏尾坂の戦い」


あの錦絵を描いた御仁です。


幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師で、
12歳の時に歌川国芳に入門し、15歳で
画壇にデビューしました。


ちょうど今年2022年が
月岡芳年の没後130年に
あたるそうです。


その月岡芳年の作品の中から
150点が今回の展示です。
いろいろありそうで、見る前から
ワクワクしていましたよ。


彼の名前が知られているのは、
若い頃に描いた「英名二十八衆句」などの
残酷な絵のせいかもしれません。


でも私が好きなのは、彼の描く武者絵。
いろいろな時代の武者を描いています。


また前述の「柏尾坂の戦い」以外にも
幕末の頃を題材にしたものもあります。
それが大好きなんですけどね。


というわけで、今回の作品を
チョッと紹介します。


第1章 芳年の壮 芳年の武者絵
第2章 芳年の想 芳年の歴史画
第3章 続物の妙
第4章 芳年の妖と艶
第5章 報道
第6章 月百姿

と、こんな風になっていました。


第1章 「芳年の壮 芳年の武者絵」は
その名の通り、武者絵です。
八幡太朗義家や日本武尊など、
凛々しい武者たちが登場します。


第2章 「芳年の想 芳年の歴史画」
第3章 「続物の妙」では、
平清盛を描いたものがいくつかあって、
印象深かったです。清盛が庭を見ると
しゃれこうべがいっぱいあるの。


最初見た時はどれがしゃれこうべか
わからないけれど、
じっと見ていると景色の中の
岩とかが段々骸骨にみえてくる。
これはスゴイですよ。


他にも怪談に登場する
牡丹灯篭とか番町皿屋敷などの
チョッと怖い類のものが多数ありました。


第4章 「芳年の妖と艶」は
私が気に入った作品の数々が
ありました。


中でも「東京自慢十二ヶ月」は
現在でも存在する「亀戸の藤」などの
江戸の名物と、そこに登場する
美女達がものすごく美しくて妖艶で、
ずっと見ていても飽きません。


とにかく沢山の美女が
登場しています。


第5章 「報道」はその名の通り
郵便報知新聞などで使用された
大判錦絵の数々です。
いろいろな事件が錦絵によって
報道されています。


第6章 「月百姿」の中では
最初の頃に刷られた版画と
最後の方で刷られた版画を
見比べることができました。


同じ構図でも
色によって雰囲気が変わります。
「私はどちらが好きかな?」なんて
見比べて楽しめましたよ。


月岡芳年の生きていた頃は、
江戸時代に流行した作風と、
明治時代の新しい西洋の作風とが、
同時に見られた時代です。


芳年はそれらをうまく取り入れ、
独自に融合させて、また違った
新たな作風を生み出していて、
どれも見ていて飽きません。


何よりも色彩が豊かで、そこに
凝った技巧なども組み合わせて
いたりもして、凄く複雑なんですよね。


白い部分もただ白いだけじゃなくて、
繊細な模様が描かれているのです。
かと思えば単純なものもあるし。


ああいうところは、直接
現物を見ないとわからないものです。
そういう意味でも今回
見学出来てよかったです。


あっ、そうそう。
「柏尾坂の戦い」があったら
いいなと思っていましたが、
それはありませんでした。
それだけが残念だったかな。


でも知らなかった作品が
沢山見られたので、充分満足です。


月岡芳年に興味のある方で、
行こうかどうしようか迷っている方は、
迷わず是非、行ってみて下さいね。


多種多様な月岡芳年の作品に出会える、
またとないチャンスですよ。

⇒ 八王子市夢美術館


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2019年05月07日

之定にも会える印籠展

八王子市にある「東京富士美術館」で
印籠展を開催しているというので、
連休を利用して行ってきました


五箇伝の名刀から名家伝世の印籠まで
サムライ・ダンディズム
刀と印籠 ―武士のこだわり
2019年4月2日(火)〜6月30日(日)



私、実は印籠に付いている根付が大好きなんですよ
あのちっちゃいのに、細工がすごくしてある所が。。。


特に動物のものなんて細部までしっかり
観察して再現されているのを見ると、
もう嬉しくてたまらないのです。


それで印籠展なら、印籠に付随する根付も
必ず見られるだろうと、でかけてみたわけなんです。


で、もちろん根付も
たっぷり見たのですけど、
思いもしなかったものにまで
出会うことができて、それはそれは
至福の時を過ごすことができたのです。


それは最初の展示空間にありました。
入った途端、両脇にずらーっと
刀が展示してあったのです。
圧巻というしか言いようがありません。
この感覚わかります?


実は今回の展示、印籠だけじゃなくて
こんな風に刀も展示してあったのです。
しかもその中には、あの長曽根虎徹が二振りと
和泉守兼定一振りもあったのです。
しかもその兼定、之定だったんですよ。


もちろん土方歳三さんの兼定は
何度もみていますけど、之定を見るのは
(たぶん)初めてだったので、とても
興奮しましたよ。もうこれだけ見られただけで、
ここに来た甲斐があったというものです。


そして次の空間からは印籠が並びます。
最初は明治時代の物でしたが、奥へと
進んでいくにつれて、江戸時代の
凄いものがどっさり!


ひとつひとつを見るだけでも
見事な細工にうっとりするばかり。
しかも私の好きな根付も色々ありました。


カメの上にカメが乗っているものや、
貝の中にまた何か細工がされている物。
螺鈿を使った見事なものや、印籠に関連させた
おもしろいものまで。


その中でも目にいったのは、やはり幕末、
孝明天皇ご愛用の品や、水戸藩主の
徳川斉昭公より拝領の印籠時計ですね。
あんなものまで作っていたのかと、
おどろくばかりです


印籠は、武士が持ち歩く
ひとつの世界ですよね。
ですから、ひとつひとつに
こだわりがあって、ずっと見ていても
飽きないです。


ほんとに、ずっと見ていたかったけど
そうもいかないので帰ってきましたが、
展示だと裏面が見られないので、しっかり
裏面も載っている図録も購入してきました。
これでまたいろいろ見ながら楽しめそうです。


もしあなたも印籠や根付に興味があるなら、
そして見に行かれる距離であるなら
ぜひ行ってみて下さいね。


もちろん、虎徹や之定も会えますので、
興味があるのでしたら、是非どうぞ〜


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2013年10月29日

「大久保長安と八王子」展

チョッと前に、「大久保長安に関する
いろいろな企画が八王子で立てられているようだ」
というような話をさせていただきました。


もちろん長安は、活躍した時期も
新選組とは全く異なりますし、
直接関係もありません。


でも江戸時代の初期、
江戸幕府に深く関わっっていた人ですし、
八王子千人同心にも関係していました。


そして何より、八王子の町作りに尽力した方なので、
どのように関わっていたのか、とても興味がありました。
そんな理由から、長安のことが知りたくて
行ってみましたよ


平成25年度大久保長安没後四百年記念事業
「大久保長安と八王子」展
平成25年10月22日(火)〜
            11月24日(日)
                 By八王子郷土資料館


大久保長安と八王子
大久保長安と八王子 posted by (C)ルンちゃん


特別展を行っているのは、
JR八王子駅南口から徒歩15分の
八王子郷土資料館です。ルンちゃんも
何かと利用させていただいている場所ですよ。
(高尾山とか新選組とか、他にもいろいろ^^)



展示は1階の特別展示室。
いつも特別展示はこちらで行っています。


今回の展示では、
八王子市内にある発給文書の他、佐渡や下田などの
長安ゆかりの地に伝えられた資料の展示も
ありました。


一番馴染みのあるのは「大久保長安像」ですね。
こちらは手のひらに乗りそうなコンパクトな坐像ですが、
何かと写真に載るので、親しみを感じます。


でもいつもは正面しか見られないので、
今回はじっくり裏面(後頭部)も見させて貰いました。
ところどころ表面が剥がれていますが、
古いものなので仕方がないのでしょうね。


今回の展示はもちろん、
大久保長安に因んだ物ですけど、
「へェ〜」とか言葉が出そうな物もありましたよ。


例えば「武蔵御嶽神社釣鐘」
青梅市にある御岳山は私も時々訪れる場所です。
(今年はふもとまで行った^^)


修験場として利用された場所で、
関東の幕府や武士からの沢山の武具が奉納されています。
じつは慶長10(1605)年に、
大久保長安が普請奉行となって、
本社を建立しているのです。


また「大久保長安制札」というのもあって、
これは高尾山の木を許可なく伐採する者を
捕らえるようにとの書状です。


これらはルンちゃんにとっては
とても身近な場所であり、
それらひとつひとつに長安が関わっていたことが、
驚きなんですよね。
(えっ?これもそうなの?っていう感じ)


長安ゆかりの展示品は、
そんなに多くはありませんでしたが、
新たな発見ができたので、よかったですわーい(嬉しい顔)


ちなみに長安関連のイベントは他にもあり、
そちらも体験してきたんですよね〜。
それは次回にお話ししますね〜。

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